せんだい探偵小説お茶会

Sendai Reading-Party of Mystery

月別: 2014年4月

13th event

第13回 せんだい探偵小説お茶会主催

(翻訳ミステリー大賞シンジケート後援)


ジル・チャーチル『ゴミと罰』(創元推理文庫)読書会

せんだい探偵小説お茶会では、5月25日(日)に第13回読書会を開催します。今回の課題本はジル・チャーチル『ゴミと罰』です。

今回は翻訳ミステリーが課題本となります。

参加条件などは全くございませんので、少しでも興味がございましたら、気軽にご参加いただけると嬉しいです。

ゴミと罰

 

国内と翻訳を交互に開催しているのに、前回も今回も翻訳物!?
という声もあろうかと思いますが、前回は翻訳物と国内物のダブル開催だったので、OKなんです!

それでは、今回のホストからの紹介文を掲載させていただきます。

<ホストからの紹介文>
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おや?いつも本格な正統派なイギリスな雰囲気のせんだい探偵小説お茶会がなんだか雰囲気違うんじゃないの?と思われた方!さすがです!
ホスト制採用のせんだい探偵小説お茶会は、かように様々な視点から課題書を選ぶことができるのがよいところなのです!(←ごめんなさいそう言ってみたかっただけです。単に私の選択肢の中から選んだのでした)

知っているけどそれ読んだことないなあ、という課題書にしよう、とは思ったんです。
かつてコージーミステリがざくざく翻訳出版されていた頃、おそらく最初に手にしていまだに本当に面白いなあ好きだなあと思っているシリーズの、第一作目です。
いつも文芸作品を絶妙にパロディとして使ったタイトルが目を引く本シリーズ、書店や図書館などで見たことはある、という方も多いのではないでしょうか?『ゴミと罰』『毛糸よさらば』『死の拙文』『クラスの動物園』……最新翻訳作は2013年9月刊行の『八方破れの家』13作目です。未訳があと三作、楽しみです。

三人の子育てと主婦業に毎日大忙しのジェーンが、近所で起こった殺人事件に首をつっこんでいきます。生意気な口をきくようになった年頃の子どもたち、大親友シェリイをはじめとするご近所さんたち、市警の刑事さんたちとの会話、会話。この作品、テンポよい会話がとても魅力的。そしてアメリカの日常生活ってこういうんだ!といろいろ感心してしまうことしきり。子どもたちの登校送迎当番とか、一品持ちよりのご近所会合とか、やっぱり似て非なるものですね。

あれ、でもせんだい探偵小説お茶会って今年は“色”がテーマなんだよね?もしかしてゴミ色ってこと?……いえいえ、多少悩んだのは事実ですが、ゴミ色ではございません。ジェーンがお話の冒頭から悩まされつづけるとあるお料理の色、キャロットオレンジですよ!ビタミンカラーに象徴される、元気な会話に溢れた本作を、是非ご一緒にご賞味ください!

ホスト:マダム・リー
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■日程:2014年5月25日 15時30分~17時30分(途中退室可)

■会場:戦災復興記念館 5階第3和室
(青葉区大町2丁目12番1号)

■参加費:一般 500円、学生 無料(会場費、諸経費等)

■持物:ジル・チャーチル『ゴミと罰』(創元推理文庫)
※各自で必要に応じて飲み物をご持参ください。(会場内に飲み物の準備はございません)

■申し込み:氏名・連絡先を明記のうえ、sendai.mystery@gmail.comまでご連絡いただくか、Twitterにて@sendaimysteryまでリプライまたはDMを送ってください。

※携帯メールは受信できない場合があるようです。主催者側から返信の無い場合は、お手数ですがPCメールで再度ご連絡ください。

これまでの読書会でも、様々な年代・性別の方にご参加いただいております。ぜひ気軽にご参加ください。

また読書会終了後には懇親会を予定しておりますので、お時間のご都合がつく方は、こちらにもぜひご参加頂ければと思います。

12th Report

第12回 せんだい探偵小説お茶会主催

(翻訳ミステリー大賞シンジケート後援)

イーデン・フィルポッツ『赤毛のレドメイン家』&江戸川乱歩『緑衣の鬼』

読書会レポート

 

執筆者:蒔野正徳

3月23日に第12回となるせんだい探偵小説お茶会を開催しました。

今回の課題本は、イーデン・フィルポッツ『赤毛のレドメイン家』と江戸川乱歩『緑衣の鬼』のダブル課題本です。
今年のせんだい探偵小説お茶会のテーマは「色」ということで、『赤毛のレドメイン家』の「赤」と『緑衣の鬼』の「緑」は将来を見据えた乱歩先生が『緑衣の鬼』というタイトルをつけてくれたのでは?と錯覚してしまうぐらいピッタリ。
・・・『緑衣の鬼』は『赤毛のレドメイン家』に感銘を受けた江戸川乱歩が『赤毛のレドメイン家』を翻案して書かれた作品なんです。

今回の読書会は過去最多タイとなる10名での開催となり仙台はもとより、福島、山形からも参加頂きました。

さて、皆さんの自己紹介も終わったところで、まずは『赤毛のレドメイン家』の感想へ。
「マーク・ブレンドンがとにかく嫌い。途中で死んでくれないかと思った」
という過激な意見がいきなり飛び出て、参加者を唖然とさせた。
しかし、マーク・ブレンドンが嫌い、という意見は他の参加者からも寄せられたが、男性と女性とで意見が異なるようで、女性陣はマーク・ブレンドンを嫌い、男性陣は逆に「共感できる」というように擁護にまわるという一幕も。
他にも
・役立たず
・ピーター・ガンズの邪魔をしている
・優秀な探偵と紹介されているのに、ダメダメ
という意見が寄せられ、聞いているうちにマーク・ブレンドンに同情したくなってきました。。。

他の登場人物への感想も寄せられましたが、ネタバレが含まれてしまうため、自粛。

一通り感想が終わったところで、ホストからイーデン・フィルポッツの作品リストの紹介(出典:本棚の中の骸骨)、ボルヘスによる最良と思う百の作品の中にも『赤毛のレドメイン家』が含まれているということが紹介されました。(ミステリー作品としては、コリンズの『月長石』、チェスタトンの『青い十字架』、ポーの『短編小説集』等が選出)
その後、『テンプラー家の惨劇』巻末の「フィルポッツ問答」や江戸川乱歩の『鬼の言葉』収録の「赤毛のレドメイン一家」が紹介(後者はほぼ全編を朗読)されました。

そして、ダートムア小説と称される田園小説で人気を博した作者ということで、濃厚な色彩表現、細かな情景描写が印象的であり、「赤プラスアルファ」として色シリーズに相応しい作品ではないかとまとめられました。

作品全体としては概ね好評で、「むかし読んで犯人は知っていたが再読しても面白かった」、「むかし読んだのに犯人は忘れていて改めて驚いた」、「初めて読んだが古い作品にしては読みやすい」、「犯人像が強烈で魅力的」、「情景描写がイメージ鮮やか」といった声が聞かれました。

一通り『赤毛のレドメイン家』の議論が落ち着いたところで、次なる課題本『緑衣の鬼』の感想へ。
影や消失トリックを盛り込んだりということで、やりすぎという声がちらほら。
「情景描写や恋愛を乱歩が書けなかったので、そういった要素を替わりに詰め込んだのでは?」
「月刊誌の連載だったため、毎月何らかの山場を作る必要があったからでは?」
と、様々な意見(憶測)が交わされました。
また、「なぜ、緑にこだわったのか?」という意見も出ましたが、乱歩が妻に「緑館」という下宿を営ませていたということもあり、緑という色にこだわりがあったのではないか、といった憶測も。

貸金庫のトリックや様々な矛盾はあれど、結局は「乱歩だから」の一言で全ての矛盾が片付けられることに。
そして、最終的には一人の参加者から「探偵はのりすぎ、犯人はやりすぎ」という名言が生まれ、閉会となりました。

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月替わりで、国内ミステリーと翻訳ミステリーを交互に課題本に掲げている当読書会。
次回は、杉江松恋氏が海外ミステリーマストリード100でも紹介されているジル・チャーチル『ゴミと罰』を5月に予定しています。
近々発表される告知にご期待ください。

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